猫の毛玉 映画館

映画感想文を体内で丸めて吐き出す。

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ジャーロ 【善悪は 表裏一体 人の闇】

tag ホラー サスペンス 犯罪 スプラッター ミステリ

『ジャーロ』 GIALLO
2009年・アメリカ=イタリア
鮮血の貴公子ダリオ・アルジェント監督新作!

 タイトルのジャーロは、ジャーロ(ジャッロ)ものって映画のジャンルがありまして'70年代に流行しとりました。イタリアの、オペラ風味犯罪ミステリ・サスペンス刑事ものエログロ付映画、って言ったら大体合ってるかな。GIALLOはイタリア語で“黄色”のこと。

なんでジャンル名が“黄色”かって?昔イタリアで人気を博した刑事・探偵もの推理小説が、黄色い表紙のペーパーバックで出版されていたことから。元々は、1929年から今日に続くI gialli Mondadori※1ってライン※2で黄表紙を使ってたのが始まりで、各出版社がその人気にあやかって同じジャンルの表紙は黄色くしたんだって。そしてジャーロは'60年代に小説から映画へと広がっていき、映画ジャンルとしては'70年代に最盛期を迎えた、と。
※1…単数形は"Il Giallo Mondadori"だけど、ライン名としては複数形表記を使用
※2ライン…例えば電撃文庫、角川スニーカー文庫、創元SF文庫みたいにあるジャンルに特化したサブレーベル

ハイ、お勉強終わり!ヽ(´ー`)ノ

 で、その“黄色”が映画の中でのキーワードにもなってます。ジャーロというジャンルへのオマージュの表れと思われます。実際、レトロな作りで斬新さはまったくない。猟奇連続殺人、それ追う一匹狼の刑事、被害者の美女、オペラ風味の大袈裟な色彩と音楽。映画館で隣の人がイビキかいてたけど、私はハードボイルドで哀しくて好きですよ。ラスト(一歩手前)が最高です!

 舞台はイタリア、トリノだよ。古い石造りの道や建物、鮮やかな色遣いのファッションがとっても素敵!
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ミレニアム2 火と戯れる女/ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 【過去暴き 人並みの自由 手に入れん】

tag 犯罪 ミステリ サスペンス 法廷

『ミレニアム2 火と戯れる女』 
FLICKAN SOM LEKTE MED ELDEN /英題:THE GIRL WHO PLAYED WITH FIRE
『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』
LUFTSLOTTET SOM SPRANGDES /英題:THE GIRL WHO KICKED THE HORNET'S NEST
2009年・スウェーデン=デンマーク=ドイツ
スティーグ・ラーソンのスウェーデン・ミステリ小説映画化3部作の2,3作目。

 原作未読のままついに3部作の残りを観てきましたよ。監督は1作目とチェンジ、2,3作目はダニエル・アルフレッドソン監督の続投。それでなのかどうなのか、1作目にあった一話完結ミステリの雰囲気ではなくなってしまった。2と3、併せてひとつの物語になっています。2だけ観ても何もケリがつかないわけさ。ってことで、感想文も2本まとめてのエントリにするよ!

 原題は2作目が"火遊びせし少女"で英題もそれに準じ、邦題も同じく。あ、ただ邦題では現在形になっちゃってるからニュアンスが違ってくるのがアレだけど。原題に近くすると“火と戯れた少女”ってことになるんでないか。

3作目の原題は英語版wikiによれば“爆発した天空の城”みたいだけど、原題そのままを自動翻訳すると“走った少女”って出てくるのだ。ごめん、よくわからない。"LUFTSLOTTET"は空中の城、スウェーデンでは“ほぼ達成不可能な計画、ありえない望み”の意味で使われてるとのこと。机上の空論、て感じかなあ?なので恐らく“弾けた夢の計画”みたいな意味だろうか。英題は“スズメバチの巣を蹴った女”で分かりやすい。触れてはならない攻撃的な組織に触れてしまった。でもそれは彼女が自由を勝ち取るため!邦題は全然意味が分かりません。眠れる女=リスベットは分かるけど、狂卓ってなんだう?円卓の騎士オマージュかもしらんが、なんで“狂”なのかさっぱりわからない。

 原作はこの3部作で終わってしまいます。著者スティーグ・ラーソンが亡くなってしまったから。本当は5部作の予定だったそうで、4作目の草稿が発見されたけども遺族の権利問題でゴタゴタしてるとか。主人公二人の物語はあと2作分続いていたはずだと思うと非常に残念!

 あと、本国スウェーデンで今年3月にTVのミニシリーズ放送してたんですって。2話ずつで3部作の全6話(映画1本分を2話180分で)。映画撮影した映像を再編集したロングバージョンてことらしい。たぶんコレと同じモノを日本でも放送するそうなので観れる人は観たら良いよ。ミステリー専門チャンネルAXNミステリーで10/18日に放送だって。詳しくはコチラ

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悪人 【ある視点 被害者加害者 その家族】

tag 犯罪 ミステリ ヒューマン

『悪人』
2010年・日本
吉田修一のベストセラー小説を『フラガール』の李相日監督で映画化。

 この映画のキーワードとして真っ先に思いつくもの、それは“閉塞感”。本来なら希望や明るい未来を思わせるような“海”や“灯台”“日の出”までが全て、行き詰まりを表すように描かれていた。それがとても印象的。

 暗く、ずっしりと重くのしかかるラスト。弱ってるときに観たら危険な類の映画。現代の社会問題を描きながら、それに対するあらゆる視点を提示する。結局、人の心を劇的に変えたり、行動させたりするのは、愛情なんだよな。

運命は思いがけずいたずらに動いてく
愛だけがすべてを変える力を持てるのに

("My trial" song by 浜田麻里/IN THE PRECIOUS AGE収録)

 私の中で最高の爽やかボーイ妻夫木聡が、伏し目がちで不器用で陰気な男を演じている。孤独な女を演じる深津絵里も勿論良かったけど、それ以上にブッキーが凄かったよ!あと被害者を演じる満島ひかり、その父親柄本明も素晴らしかった!まったく同情できない被害者をあれだけカンに障るように演じられるって凄いと思うんだ。
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瞳の奥の秘密 【消えやらぬ 心秘めたる 情熱は】

tag ミステリ サスペンス 犯罪 ヒューマン

『瞳の奥の秘密』 EL SECRETO DE SUS OJOS / 英題:THE SECRET IN THEIR EYES
2009年・スペイン=アルゼンチン
エドゥアルド・サチェリの小説を映画化。アカデミー外国語映画賞受賞作。

 刑事裁判所で働く主人公ベンハミン(リカルド・ダリン)は退職後に小説を書き始める。自分の人生に大きな影響を与え、未だ心にかかっている25年前の殺人事件についてだ。

 ベンハミンが書きながら振り返る過去。そしてその文章を当時の上司で今は検事の女性イレーネ(ソレダ・ビジャミル)に見せながら現在の時間軸も進んでいく。過去と現在が交互に折り重なって響き合う、愛の物語。
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い  【行方不明 バチェラーパーティー 記憶なし】

tag コメディ ミステリ

『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』 THE HANGOVER
2009年・アメリカ=ドイツ

 男3人親友同士+花嫁の弟でベガスに繰り出しバチェラーパーティー!独身最後の夜をめいっぱい楽しむぞ、と高級スイートに泊まる一行。目覚めたら、記憶がまったく、ない。スイートは荒れ放題。バスルームには大きなトラ。なぜか鶏と赤ん坊が部屋にいる。その代わりに、花婿どのが消えてしまった!挙式まで、あと約24時間。

 原題はそのまま“二日酔い”。また“薬酔い、残存物、遺物、興奮後の揺り返しウツ”なんて意味もある。酔いつぶれて、夢の一夜の“残存物”にほとほと困る男達の話ってわけだ。

 男っぽいコメディが久々に面白かったよ。ラブコメ、ロマコメも良いけど、こういうお馬鹿コメディはやっぱり最高だい!お約束のようにおマヌケキャラもいて、そのヘンテコさが素晴らしい。ヘンテコ君をサポートする周りの3人もいちいち会話が可笑しい。

 んで、何と言っても不良教師フィルを演じるブラッドレイ・クーパーの素敵なこと、素敵なこと!アンサンブル・ロマコメ『バレンタインデー』『そんな彼なら捨てちゃえば?』『ニューヨーク、アイラブユー』等でそのハンサムっぷりと自然体演技に首ったけになった私ですが、今作も本当に素敵だ!次作は『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』で二枚目野郎フェイスマン役、8/20~公開なので観るべし!ふんふふ~ん♪ふふーんふー♪
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ブラッドリー・クーパー; エド・ヘルムズ

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インセプション 【夢の奥 愛の行く末 手放して】

tag SF サスペンス アクション ヒューマン ミステリ 動画付き

『インセプション』 Inception
2010年・アメリカ=イギリス
クリストファー・ノーラン脚本・監督によるミステリ・サスペンス。

 この映画を観てからどうにも感想を書けずにいました。まとまらない。何をどう書いて良いかわからない。とにかくこの“夢の共有”の世界観が完成されていて凄い!そういう意味で『マトリックス』に並ぶ世界観映画かな、と。あと佐々木淳子のSF漫画『ダークグリーン』が好きならハマルかも。夢の共有とか、潜在意識の具象化とか、意識の植え付けとか似てる。

 設定やディテールにこだわった、言ってみれば監督の自己満足映画なんだけど。美しくダイナミックな映像と、絆や愛を描いたストーリー、印象的な音楽でエンタメ性も充分にある。ただエンタメとしては『ダークナイト』の方が上かなって思う。あれはジョーカーが良いヌケになっていて、シリアスさとのバランスが取れていたから。『インセプション』にはほとんどヌケがないので緊張感が持続して疲れてしまう。まあ、それだけ没頭できる映画だってことだけど。難しいことは全然なくて、ストーリーはちゃんと説明もあるしわかりやすく作られているので安心してね。

 タイトルのインセプションとは“植え付け”の意味(追記:元々の単語的意味は“発端、原点”だけど、映画中では別の含みを持たせている)。映画の中で軸になる事柄。それでいて、映画それ自体が私達観客に対するインセプションとなっている。詳しくは書かないよ!私はこの映画をずっと楽しみにしていて、できるだけ情報をシャットアウトしてきたし、前情報が少なければ少ないほど面白いと思うから。だからここから先は、観た人だけに読んで欲しい。

2010/8/12追記:思ったけど、ノーラン作品とシェイクスピア文学は似てる。雰囲気もだけど。大衆娯楽として作っているのに小難しく捉えられがちなとこもソックリ。
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レオナルド・ディカプリオ
渡辺謙

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劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 【いつまでも いつも通りの 十周年】

tag コメディ ミステリ

『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』
2010年・日本
TRICKシリーズ10周年記念、劇場版まるっと3本目。

 あ、うん。映画館で観ちゃった。あのね、本当にね、TVで充分ですよ。でもほら、仲間由紀恵の顔をスクリーンでドアップで観られるから、これはこれでね。あと応援の意味を込めてお金落とすよ、レイトショーなら1000円だし。

 公式URLがyamada-uedaってなんか仲良いわねとか思った。今回はバトルロイヤルってことで、なんだこのやろ!皆さんにはこれから殺し合いをしてもらいます。それはバトルロワイアル。
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仲間由紀恵
阿部寛

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運命のボタン 【行動の 全てに伴う 責任を】

tag サスペンス ミステリ ヒューマン SF

『運命のボタン』 THE BOX
2009年・アメリカ
リチャード・マシスンの短編小説『死を招くボタン・ゲーム』"Button, Button"映画化。

 これは面白かったですよ!好き嫌い別れると思うけど、私は好き。良い映画です。途中から予想もしなかった方向に話が転がり、ヒューマニズムと反復を示唆する哀しいラスト。前半で得た情報を元に、頭の中で出来事の背景を推理しつつ観たけど、かすりもしなかったわ。あれ、ソッチなんだあ!という驚き。

 1986年のTVシリーズ『新トワイライト・ゾーン』でも同じ原作が映像化されてまして45話『欲望のボタン』(原題"Button, Button")がソレ。日本ではDVD化されていないようで、VHSしかありませんな。どこぞの動画サイトで観られるとか何とか、いいますけど。

 原題は“箱”。直接的にはボタンが収められていた箱であり、抽象的には人間そのものを指す単語として使われています。今日も私達は箱に乗って、家という名の箱に帰り、TVやPCという箱を眺める。最後のは最近じゃあ箱じゃなくて板ですが。
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シャッターアイランド 【囚われの 罪の意識の 牢獄に】

tag ミステリ サスペンス ヒューマン

『シャッターアイランド』 SHUTTER ISLAND
2009年・アメリカ
スコセッシ監督×ディカプリオ主演、デニス・ルへイン原作の小説を映画化。

 ビバ!スコセッシ!あのね、とても良い映画なんですよ。なのにそれをぶち壊しにする日本の宣伝の人が本当に憎い。「謎解きミステリーに参加せよ」とかって売り方は全然的外れ。あのーそういう映画じゃないですからーこれー。でもね、前宣伝でオカシナこと言うだけなら客寄せ目当てなんだなーで済むんですけどね。まあ別にそれだけなら怒り心頭にゃならんかったですよ。

なにあれ!ヽ(`Д´)ノ本編前の錯視説明!
錯視、全然関係ないですよね!


 あとですね。字幕が戸田さんなのは仕方ないですけど、吹替版の訳まで戸田さんに監督させないでください。何が超日本語吹替版ですか。ある意味超日本語ですけど。超訳的意味で。字幕・吹替どっちを選んでも戸田さんから逃れられないのはちょっと酷いと思います。

 タイトルは精神病患者専用の監獄島の名前。一度入ったら二度と出られない、とか。そして文字を入れ替えると"truth and lies"になるアナグラム。何が真実で、何が嘘なのか?
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レオナルド・ディカプリオ
マーク・ラファロ

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ボーダー 【犯罪を 誰が裁くか 仕置き人】

tag 犯罪 ミステリ サスペンス ヒューマン

『ボーダー』 RIGHTEOUS KILL
2008年・アメリカ
デニーロ×パチーノが刑事を演じるバディ・ムービー。

 2大演技派爺さん共演なのにまさかの単館公開!もったいないよ、もったいないよ!仕方がないから行ってきましたシネパトス。そこはアングラ映画館。文字通りの意味で。

銀座の大きな車道(晴海通り)の下に劇場があるですよ、ここ。雰囲気としては新橋ガード下。まあ東京でココしか上映してないので選択の余地ナッシングっちゃね。ここの難点は上を通る車の振動音。騒音ではないけど、振動音て落ち着かないよね。映画の中の音なのか実際頭上をかすめる音なのか判然としない、そんな夢見心地な映画館。

 さて。御大2人ががっつり主演してるので、なんかもうそれだけで胸一杯になっちゃう。2人とも随分シワくちゃ爺さんになったな~なんて感慨もありつつ。彼らがNYPD(ニューヨーク市警)のコンビを演じるってんで、定年退職しててもおかしくないお姿ですけど、なんて突っ込みしたりして。

 脚本的な意味ではごく平凡ですし、辻褄の合わない箇所が少なくとも1カ所はあります。でも!2人の映画をこれまで観てきた人にとっては、楽しめる映画。この2人だからこそ、面白くなる映画。だから2人の映画を観たことない人が観てもきっとオモンナイって思うかも。あたしゃー随分楽しんだよ!充分面白かったです!

 原題は“正義の殺し”。殺されてもモットモだ!っていう犯罪者ばかりを狙った連続殺人犯のお話だから。ん~マンダム。
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