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007/慰めの報酬 【復讐心 人間不信と 愛の傷】

tag アクション サスペンス 犯罪

『007/慰めの報酬』 QUANTUM OF SOLACE
2008年・イギリス=アメリカ
ダニエル・クレイグがボンドを演じる第2弾。

 なんと!前作『カジノ・ロワイヤル』のラストから20分後という設定で始まる物語。これは前作を観ていないとチンプンカンプンだよ。私はそれが気に入らない。007といえば読み切りなんですよ。一話完結、スタンド・アローン!それなのに、見終わるとわかるけど、前作と合わせて2つで1つの作りになっているのよ。これも、やっぱり“現代的に変更”のうちなのかしらね。DVDで簡単に旧作が観られる環境に合わせて、前後編チックに作ってみました!じゃないよ。本当にもう。
  前作の感想はコチラ⇒『007/カジノ・ロワイヤル』

なお字幕担当は最後に表示されたんだけど、案の定、なっち。意訳過ぎるだろ。やり直せよ!
007 慰めの報酬 (ダニエル・クレイグ 主演) [DVD]007 慰めの報酬
ダニエル・クレイグ

コトノハ


"You catch who ever did it?"
(誰の仕業かわかった?)

 復讐に燃えるカミーユが、ボンドも大切な人を亡くしたと知って言う言葉。この後「まだだ」と答えるボンドに「わかったら教えてね。どんな気持ちか知りたいから」と真顔で言う。ねぇ、どんな気持ち?今、どんな気持ち?

どんな映画?
 わぁいヽ(´ー`)ノ女体復活!オープニング・テーマのバックに女体グラフィックがあらわれたよ!略してにょグラ。嬉しいねぇ~(渡辺篤史風)。んでも今度はガンバレルがない。あれ?頑張れナイ。と、思いきやラストに頑張れった。
※ガンバレルとは、オープニングでボンドが歩いているところを銃口の中から覗いたショット。狙いをつけているとボンドが突然撃ってきて、画面が血に染まる。『ダイ・アナザー・デイ』だけは弾丸が飛び出てくる。

 内容的には、まずマティス(´;ω;`)可哀想す。なんか銃撃のときボンドに盾にされていた気がするのだけど、きっと見間違い。ね? あと前作で自分が嬉々としてやった手法を自分にも使われてしまって可哀想す。<トランクに詰め込まれるヤツ。

 ボンド氏はまだまだ張り詰めいて余裕も洒落も粋もヘッタクレもなかったね。前作の20分後の世界なのだから当たり前か、そうか仕方ナイン。今作で大人になったボンドが、次作ではきっと余裕を取り戻してキレ者の英国紳士気取ってくれることを期待しる。(`・ω・´)

 そんなボンドタン、今回もめっぽう殺しまくり。無造作に殺しすぎてコチラはどん引きなんだが、見終わってみると構成上そうする必要性があったのだなぁと納得できる。お話はだいたい良くできてるのね。パラシュート落下で超人化するボンドタンとか、荒唐無稽ぶりも少しだけ戻った感じ。

 今回の敵役グリーン氏はかなり小物(身長だけでなく)な感じ。でもそれが良い。従来のボンド映画では何か(顎がメタル製とか)肉体的に特徴があってものすごく現実離れしていた。それでハッキリ善悪の二項対立が描かれていたんだな。が、グリーン氏はいたって普通の人物で、表の顔と裏の顔を使い分ける(目の表情が変わる)現実にいそうなキャラクター。だから怖い。いい悪役っぷりでした、と私は思うのだけどあまり評判よろしくないね。

 まとめ。これがボンド映画でなければ非常に面白かったです(アクションシーン除く)。ダルトン=ボンドが好きな人や原作ファンには違和感なく楽しめるだろうな。私は…荒唐無稽な大衆スパイ・アクション・ファンタジー路線が好きなので、こういうのは何も007でなくてもそこらに沢山あるアクション映画で良いやって感じ。

 で、アクションシーンですが。長すぎ、多すぎ、ぶれすぎ。めまぐるしい。動きが速くてアップ多用カット細切れだからワケが分からない。もしかしたら、これは家でテレビ画面で見るとちょうど良いのでは?劇場のスクリーンで観るにはかなり厳しかったお。
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原題の意味について
 さて、原題のquantumとは量子のこと。量子力学とかのアレ。小難しいっすな。簡単に言うと定量、最小単位とか一塊のもの、ポーションて感じか。solaceは慰安、癒し、慰めの意。慰安じゃなくてイアン・フレミングの短篇からとったタイトルだけど、映画内容はまったく関係ない。(短篇の邦題は『ナッソーの夜』)

 その短篇の中で説明されるには、この"Quantum of Solace"の意味とは「二者間の愛を維持するために必要な、思いやり・慈悲・安らぎを定義する正確な数値」だそうです。この数値がゼロになると愛は死ぬ。ボンドによれば"the amount of comfort" 「安らぎの量」であり、どんな愛や友情も結局はこれに拠っているだろう、と言う。続けて「その人が自分に不安を与えるだけでなく、実際に自分を破滅させようとしているように見えたら、もう終わりだ。数値はゼロになる」と解釈。ゼロになったら関係を修復するのは不可能だ。要は相手からの思いやりが感じられなくなったら、終わりってこったね。

 この意味が映画内容にどう関わってくるかというと、ボンドとヴェスパーの間にあった感情の確認なのかな。あとフランス情報局員マチスの態度が端的にタイトルを表現していると思った。なお、quantumには分け前という意味もあるので、そこからこの邦題がついたと思われるよ。邦題考えるの難しいねコレ。「安寧の指標」、「慈愛の定量」、「癒され数値」、「快適度数」…。ダメだ!靴の中敷きの惹句かと。(短篇の中では「慰藉の量」と訳されています)

関連作品のようなもの
007/バラと拳銃 (創元推理文庫)映画タイトルとなった短篇が収録されている短篇集。邦題は「ナッソーの夜」。
007/バラと拳銃 (創元推理文庫)
イアン・フレミング
007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]先にこっち観ておかないと厳しい。
007 カジノ・ロワイヤル デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]
エヴァ・グリーン; マッツ・ミケルセン
プッチーニ:歌劇「トスカ」映画版 [DVD]映画に出てくるオペラ。「トスカは万人受けしないようだな」とはホワイト氏の弁。
プッチーニ:歌劇「トスカ」映画版 [DVD]
ロベルト・アラーニャ; ルッジェーロ・ライモンディ
オルガ・キュリレンコ 慰めと報酬 [DVD]オルガ・キュリレンコ 慰めと報酬 [DVD]
オルガ・キュリレンコ

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