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ダイアナの選択 【紡ぐ夢 破れて果てても 美しき】

tag ヒューマン 犯罪 青春 ミステリ

『ダイアナの選択』 THE LIFE BEFORE HER EYES
2008年・アメリカ
ローラ・カジシュキーの『春に葬られた光』を映画化。幻想的な少女映画。

 17歳の高校生時代と、15年後の32歳幸福な主婦時代のダイアナが交互に描かれる。それはもうミルフィーユを食べるように、バリバリと交錯する。高校時代に経験した運命の銃撃事件で、犯人の少年に「二人のうちどちらかを殺す」と詰め寄られるダイアンとその親友モーリーン。生き残った罪悪感とは?

 邦題は絶対に『ソフィーの選択』を意識してつけられた感じ(二人の子供のうち一人は見逃してやると、どちらを生かすかの選択を迫られる母親の映画)。原題は“彼女の目の前に広がる人生”で、なんかもう話のカラクリが想像できちゃって残念なんだけど。でも良い映画でした。多感な少女時代を甘苦く思い出したりもして。
The Life Before Her Eyesダイアナの選択 [DVD]
ユマ・サーマン
エヴァン・レイチェル・ウッド

コトノハ


"Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going?"
(我々は何処から来たのか 我々は何者か 我々は何処へ行くのか)

 32歳のダイアナがゴーギャンの絵画についての講義をする。スライドに映される絵のタイトルがこれ。想像と現実の境界線は実に曖昧なのだ、と言いながら。この映画は細部まで実に凝っている。

 この絵と、詳しい解説は↓の参考ページへどうぞ。てゆーか、なんと!2009年7/3~9/23まで、東京国立近代美術館で催されるゴーギャン展にて展示されるようです。日本初!こりゃ観に行かなきゃなぁ。

どんな映画?
 私は少女小説が好きだった。小学校から高校時代までどっぷり読んでいた。今で言うラノベなんだろうが、当時はそんな言葉はないながらも中高生向けの楽しい小説がたくさんあった。とりわけ昨年亡くなった氷室冴子さんが大好きで。その氷室さんの初期作品『さようならアルルカン』『白い少女たち』、コメディ路線に移ってからは『シンデレラ迷宮』などが好きだ。繊細で残酷でひたむきで鋭くて、触ると脆く崩れそうな少女たち。そんな美しい世界が好きなら、この映画の透明な危うい雰囲気に酔えるのではないかと思う。

 17歳のダイアナは憂いを含んだ美少女。親友は敬虔なクリスチャンのモーリーン。二人は時に傷つけ合いながらも、お互いに良き理解者でいつも一緒にいた。何度か出てくるプールのシーンは、痛いほどの若さが鮮やかで美しい。この映画は、あの多感な年頃の美しさと悲しさを余すところなく描いている。だから極めて少女小説的な世界なのだ。

 15年後のダイアナの家の周りには、いつも鮮やかな花が咲き乱れ、その色彩も夢のように美しい。でもダイアナは常に過去の“あの日”に悩まされている。一生背負わなければならない十字架に押しつぶされそうになる。そりゃあ正気を手放したって致し方ないんじゃないかってぐらい。

 話のカラクリは最初からかなり明らかで、言葉・名前・人物に注意を払っていれば「意味判らん」てなことにはならないはず。それでも「意味判らん」な方は公式サイトに“監督の答え”って動画があるから見たら良いよ。でも、わし、こういうの好きじゃないなぁ。作品の中で伝えきって、それであとは受け手次第っていうのが好きだから。映画の外でこういう事やるのって蛇足!
『ダイアナの選択』公式サイト 監督の答え→キーワード=選択
(オチの解説しちゃってるから鑑賞後に見よう)

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俳優は誰?
 17歳のダイアナを演じるのは『アクロス・ザ・ユニバース』のルーシー、エヴァン・レイチェル・ウッドちゃん。すごい!透明感のある美しさと、繊細で憂鬱な眼差し。尖っているのに脆い感じもよく出ていた。ピッタリはまり役!

 15年後のダイアナにユマ・サーマン。どちらかと言えば貧乳だったダイアナの32歳の姿だけど…いきなり乳がデカくなった!と思ったのは私だけじゃないはず。ユマの良い映画と言えば『レ・ミゼラブル』『プロデューサーズ』が思い出されます。スタイル抜群のゴージャス系美女よね。でも顔の感じが、メイクや角度や映りによって美人だったりそうでもなかったり…。

 ダイアナの親友モーリーンはエヴァ・アムリちゃん。名優スーザン・サランドンと、昔の恋のお相手フランコ・アムリ監督との間の娘だそうです。サランドンそっくりよ!特にギョロっとしたお目々。頬から顎にかけての輪郭も。顎ナシ気味なのが親近感わきます(私、顎ナシ)。

関連作品のようなもの
春に葬られた光 (ヴィレッジブックス)原作本。原題は映画の原題と同じ。素敵な邦題ですなぁ。
春に葬られた光 (ヴィレッジブックス)
ローラ ・カジシュキー
無心の歌、有心の歌―ブレイク詩集 (角川文庫)作中出てくる詩は『無垢のうた』の中の「乳母のうた」"Nurse's song"。
無心の歌、有心の歌―ブレイク詩集 (角川文庫)
ウィリアム ブレイク
ヴァージン・スーサイズ [DVD]少女小説風な透明感ある映画で、似た雰囲気。
ヴァージン・スーサイズ [DVD]
ジェームズ・ウッズ; キャスリーン・ターナー
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