猫の毛玉 映画館

映画感想文を体内で丸めて吐き出す。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

-less[レス] 【どこまでも 車走らせ また戻る】

tag ホラー サスペンス ミステリ

『-less[レス]』 DEAD END
2003年・フランス=アメリカ
シチュエーション・スリラーな不条理ホラー。

 クリスマス・イヴに家族4人+姉ちゃんの恋人が一つの車に乗り、母の実家に向かう。ドライバーは父さん。近道をしようとしたら道に迷って、さあどうしよう。すると、白い服の女が現れ、彼女を助けようと車を停める。そこから始まる不気味な夜。どんなに走っても同じ場所に着いてしまう!

 ギンコさん曰く。こいつは“廻陋”という蟲ですな(『蟲師』10巻「香る闇」参照)。気をつけたがいい。って、気をつけようがない手遅れモードなんですけど!じわじわ怖い映画でした。本編85分で丁度良い長さでした。軽く楽しめるB級ホラーとして上出来。

 ところで邦題ですけど、何コレ?原題はデッド・エンドで行き止まり、通り抜け不可の意味。まんまデッド・エンドじゃダメだったの?-lessって何がないの?意味不明。でもって2001年に同名タイトルの邦画があるんですね。益々もって、何故にこんな邦題を付けたのだろか?
-less[レス] [DVD]-less[レス] [DVD]
レイ・ワイズ
アレクサンドラ・ホールデン

コトノハ


"Not panic."
(落ち着いて)

 心理学を学んだ姉ちゃんが対処法を指南。そんな姉ちゃんは『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のバーバラみたいになっちゃったりもする。つまり真っ先に壊れちゃう。

どんな映画?
 序盤は長距離ドライヴで車中が険悪になったり、持ち直したり。あるある!といった日常感。一家が車に乗って長距離移動する話は、ウォード・ムーア の短篇小説『ロト』みたい。
 ※参照⇒SF映画原作傑作選『地球の静止する日』読んだ

 一家の中でも反抗的で皮肉屋の息子がツンツンした軽口ばかりで面白い。母が手土産に持参したパンプキン・チョコパイのことを“尻の匂い”とか言うし。でもコヤツがなかなかどうして勇気あったりもしてナイス・キャラ。彼を含めて一家の誰もが普通の人で、善人でもなく悪人でもなく、欠点のある人間たち。それがリアル。でも両親の罵り合いを聞かされる子らは本当に不憫。

 ストーリーが進むに従ってどんどん狂気に堕ち、一家にはどんどん不幸が降り注ぐ。ダメパパはダメっぷりがいや増し、母さんは正気を手放し。序盤でうかがい知れる家族の崩壊っぷり、姉ちゃんカップルの亀裂が加速していく。皆が本音をぶつけ合い、それぞれの抱える秘密を明かし、傷つけ合う。うは!恐ろしい!

 道に迷った張本人の父さんが頑として運転席を譲らないのは、支配欲の表れかな。何でも自分がコントロールしたいっちゅー。でもそういう人が制御不可能な状況に陥ると、ストレスで怒りっぽくなるわよね。

 延々車でドライヴといえばヴィンセント・ギャロの自己顕示映画『ブラウン・バニー』だ。妄想的なところも似ている。でも本作はちゃんと面白かった。じっとりした怖さがあって。特に姉ちゃんが一人車に乗り込んで、その車の周りを人影がぐるぐるするところ。ストーリー的に意味はないんだけど、ゾワっとくる。

 惜しいのはラスト。それなりに辻褄のあったスッキリしたホラーではあるけれど。黒服の男の出現は蛇足な気がする。あれが無ければ非常にスッキリなんだがなぁ。
にほんブログ村 映画ブログへ
関連作品のようなもの

CUBE [DVD]出口のないシチュエーション・スリラーといえばコレかな。2までは観た。
CUBE [DVD]
モーリス・ディーン・ウィント

LOOP ループ [DVD]同じ時間の中に閉じ込められて、何度も殺される!
LOOP ループ [DVD]
ローレン・カリー・ルイス; クリス・フェリー
サイレントヒル [DVD]これも閉じ込められサスペンスだにゃ。
サイレントヒル [DVD]
ラダ・ミッチェル; ローリー・ホールデン
レス・ザン・ゼロ [DVD]レス・ザン・ゼロ [DVD]
アンドリュー・マッカーシー; ロバート・ダウニーJr.

毛玉内関連記事:1408号室 【見えた希望 打ち砕かれて また絶望】
           パッセンジャーズ 【受容する 真実だけに 癒される】
           ダークネス
           SF映画原作傑作選『地球の静止する日』読んだ
           ライセンス・トゥ・キル 殺しのライセンス 【この悲劇 罪の意識の 欠如から】

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

茶栗鼠 | URL | 2009年05月26日(Tue)15:27 [EDIT]

Pさん、こんにちはです。
あのマッチが怖かったです。ふっ、って消すやつが。
やっぱりB級映画は最後が惜しいですね。
最後の男について説明がまったくないのも、あんまりスッキリしない要素があるのも残念でした(>_<)

あと、辻褄が合わなかったりも惜しいかも/

>茶栗鼠さま。

P | URL | 2009年05月26日(Tue)15:48 [EDIT]

B級は最後が惜しいっていうのはよくわかりませんけど、この映画に関しては最後が蛇足でしたね。

あの人は間違いなくデスでしょうけど、なんで先生を連れて行くのかわからん。あの場面がいらなかったなぁとか思いました。
他は、父さんのメモを含めてよく出来ていたなぁと思いますが。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。