猫の毛玉 映画館

映画感想文を体内で丸めて吐き出す。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

ジュリー&ジュリア 【やり遂げる 周りの人に 支えられ】

tag ヒューマン

『ジュリー&ジュリア』 JULIE & JULIA
2009年・アメリカ
実話ベースの料理ブロガー奮闘記。+ジュリア・チャイルドの伝記。

 現代ニューヨークを生きるジュリー(エイミー・アダムス)は、作家になりたい夢を保留中で退屈な仕事を続ける日々。なんでも中途半端で、最後までやり通すことができないでいた。その50年前、フランスに引越したアメリカ女性ジュリア・チャイルド(メリル・ストリープ)は生き甲斐を探していた。

 時代も住む国も違う二人の女性がチャレンジする姿を交互に描きます。共通するのは料理で、ジュリアの書いたレシピ本をジュリーが再現してブログを書くというもの。監督はライター・脚本家出身のノーラ・エフロン。監督デビュー作の『ディス・イズ・マイライフ』は本当に好きなコメディですが、DVD化されてないんですね…。VHSの情報もないのでソフト化されなかったんでしょうか?もったいない!

 ジュリーの飼い猫が茶虎で可愛いの!猫ー!あと、『銀河ヒッチハイクガイド』で有名なダグラス・アダムスの言葉が引用されてたので笑った。「〆切りが好きだ。びゅーんと来て去っていくあの音が良い。」

 メリルはこの映画でゴールデン・グローヴ賞とりましたよ。それも納得の、料理家ジュリア・チャイルドが憑依したかのような素敵なキャラクターでした。大柄で甲高い声、そして愛すべきチャーミングな人柄。素敵。
ジュリー&ジュリア [DVD]ジュリー&ジュリア [DVD]
メリル・ストリープ
エイミー・アダムス

コトノハ


"It's not the end of the world."
(世界の終わりってわけじゃないだろう。)

 英会話でよく使われるセンテンス。何か失敗しても、それが世界の終わりってわけじゃない。うまくいかなくても、失望しても、世界の終わりよりは良いだろうって慰める。まあ、それ言ったら何でもアリだなぁと思っちゃう。前向きだけど、ザックリし過ぎよね。

 どんな場面で使われてたか覚えてないんですけどね。確かジュリーが料理に失敗したとかそんなときに彼氏に言われたんだっけかなあ?曖昧。なぜなら観たのは1ヶ月以上前だから。思い出せない、メモもない。まあいいか、世界の終わりってわけじゃあるまいし。

どんな映画?
 二人の女性は共に転機を迎えていた。現代のジュリーはボロアパートに引越。50年前のジュリアは夫(スタンリー・トゥッチ)の仕事でフランスに引越。ジュリーはどんより、不満ばかり。天真爛漫なジュリアの方は新しい生活にワクワク!

 二人とも何かに情熱と時間を注ぎこみたくて、その何かを探している。ジュリアは料理に目覚め、素晴らしく美味しいフランス料理をアメリカ人に紹介できないものか、と考え始める。英語で書かれた、フランス料理のレシピ本を出版するのだ!助手なんかいないアメリカ人主婦が、一人で作れるようなフランス料理のレシピを!

 一方ジュリーは企画ブログを書くことを思いつく。大好きなジュリア・チャイルドのレシピ本に載っている524レシピを1年間365日で全部作るのだ!誰が読んでくれるのかもわからず、果たしてこの企画に何の意味があるのかと周囲に言われても、ジュリーは一度始めたことを最後までやり通したいのだと頑張る。

 二人の女性のエピソードはそれぞれ事実を基に作られており、ジュリア・チャイルド部分は『いつだってボナペティ!-料理家ジュリア・チャイルド自伝』を、ジュリー・パウエル部分は『ジュリー&ジュリア』というブログ本。このブログ本の元ブログは今でもちゃんと読めます。
元ブログ⇒The Julie/Julia Project
2002年8/26から開始。右サイドバーのカレンダーから他のページに遷移するタイプで、使い勝手悪い。

 どちらの女性も夫に支えられて夢を実現するのだけど。私はとりわけジュリアのパートに居心地の良さを感じたよ。ジュリアの大らかさ、何年もかかっても、人に何を言われても自分を信じて貫く姿。そして夫の包み込むような愛情が暖かくて素敵だった!この夫婦は見ていて微笑ましい。

 好きなシーンは、タマネギを切る練習中のジュリアと夫の掛け合い。上達したくてえらく大量のタマネギを切ってしまい、泣きながら練習していたジュリア。そこに帰宅してキッチンを覗いた夫は、驚くやらむせるやら涙出るやら。速攻で出て行く。ジュリア「(泣きながら)あなた、どこに行くの?」/夫「ここではないどこか!」

 ジュリアの粘り強さと明るさと可愛さにすっかり虜になってしまう映画です。ジュリーの方は、割と普通に夫に苛立たれたり、ブログで人気が出たからとちょっと自意識過剰になったり、夫に八つ当たりしたりと等身大な現代女性。思うに、料理家ジュリアの部分は理想化された人物像として描かれていたんだなぁ。

 ブログという新しいメディアで誰でも世界に向けて発信可能な表現の場を持てる現代は、恵まれているように思った。それが注目されればビジネスにもなる、出版できたり、ライターになれたりもする。間口が広がった感じだ。

 その分、溢れるブログの中から面白いものを探すのも容易じゃないよね!大抵はつまらない日記だったり、日本語が不自由だったり、何を書いてあるのか意味すら掴めないような文章だったりする。誤字脱字誤変換てにをは違いが3行に1つはあったりすると閉口して読む気失せる。だから文章の巧いブログを見つけると嬉しくてしょうがない。

え?自分はどうなんだって?自分のことは棚上げですよ!でも、できるだけ分かりやすい文章を心がけてはいます。自分の意図をなるべく伝わりやすい形で文章にすることが目標。

 映画の話に戻ると、このジュリーのブログの存在をジュリアが快く思っていない、というエピソード。気になったので少し読んでみたら、現代っ子らしいユーモアある文章で確かに面白い。ただ、レシピ再現ブログなのに写真が一切なくて寂しい。1エントリに1枚は完成品の写真があれば良いのに。あと、ジュリア・チャイルドへの敬意はあまり感じられなかった。

そして言葉使いが悪いっす。例えば企画2日目を見てみると…

"frickin bacon"(fucking ベーコン)
"goddamned good"
"Holy shit"

と、品の悪い言葉が頻出。他のページではよくfucking使ってますし。このあたりが古い時代の慎み深い女性であるジュリアには、受け容れられなかった原因かもしれません。自分が築き上げた大事なレシピを汚い言葉遣いで穢されたように思ったのかもしれません。そしてユーモア中心の文章も真剣味が足らずに軽薄に映ったのだとも思います。ジュリーにそんなつもりはなくても、ジュリアはこの時もう90歳ですから、越えられないジェネレーション・ギャップなんだろうな、と。時代を越えて普遍のものもあれば、時代と共に変容するものもある。そういうことだと思います。

■自分メモ
・ジュリアが乳母車とすれ違うときの一瞬の眼差し。
・妹のオメデタの報せを聞いて泣き出すジュリアと慰める夫。
・「私がパンならあなたはバター」
にほんブログ村 映画ブログへ
関連作品のようなもの

ジュリー&ジュリア (イソラ文庫)ブロガーであるジュリー側のお話の原作。
ジュリー&ジュリア (イソラ文庫)
ジュリー パウエル
いつだってボナペティ!-料理家ジュリア・チャイルド自伝料理家ジュリア側のお話の原作。
いつだってボナペティ!-料理家ジュリア・チャイルド自伝
アレックス・プルドーム; ジュリア・チャイルド
Mastering the Art of French Cooking Boxed Set: Volumes 1 and 2ジュリアが苦心して仕上げたアメリカ人の為のフランス料理の本、2巻。
Mastering the Art of French Cooking Boxed Set: Volumes 1 and 2
Julia Child; Louisette Bertholle
【予約苗】バラ苗  ジュリアチャイルド 大苗6号鉢 四季咲き中輪 黄色系【バラ】【バラ苗】【12月上旬から順次発送】バラ苗  ジュリアチャイルド 大苗6号鉢 四季咲き中輪 黄色系

毛玉内関連記事:サンシャイン・クリーニング 【みじめだと 思われたくない みじめ気分】
           幸せのレシピ
           恋とスフレと娘とわたし
           魔法にかけられて
           マンマ・ミーア! 【探してた 大事なモノは すぐそこに】
           恋するベーカリー 【愛と情 渾然一体 好きは好き】

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

ロッカリア | URL | 2010年01月20日(Wed)01:02 [EDIT]

さすがPさま。
原作も読まれたんですね。
そんなに言葉遣いが悪いなんて…。

”大抵はつまらない日記だったり、日本語が不自由だったり、何を書いてあるのか意味すら掴めないような文章だったりする。誤字脱字誤変換てにをは違いが3行に1つはあったりすると閉口して読む気失せる…”

私の場合、これにプラスα、何(誰)を描いているか分からない落書き、と言うのがおまけに付いて来るんですね…。
肝に銘じて、最低限のレベルは保ちたいと反省します。
ジュリアが何故ジュリーの料理を認めなかったのか、見終わってからず~っと気になっていましたが、これでスッキリしました。(自分で原作読めよ…)

>ロッカリアさま。

P | URL | 2010年01月20日(Wed)01:42 [EDIT]

原作は読んでませんお。リンク貼ってある元ブログ(原作本の元)をあちこち拾い読みしただけです。さすがに全部は面倒なので読まなかったです。

ロッカリアさんのとこはちゃんと文章になってるじゃないですか!
違うんですよ、日本語にすらなってないブログってあるんですよ。誤字脱字なんかはあっても仕方ないことですが、あまりに多すぎると読む気がなくなっちゃうです。
自分も誤字脱字しますけど、何度か読み直して修正したりはしてます。それでも漏れちゃうんだけども!

確かにあの映画の作りだと、なぜジュリアに嫌われたのかわからなくて観客は戸惑いますよね。そこら辺はジュリーに配慮して描かなかったのか、ジュリアの気持ちと無関係にジュリーの自己実現だけを描きたかったのか。誰にどう思われても、やり通す!ってテーマには合ってますけど。

ジュリアは亡くなってしまったから、本当のところはわかりませんが。

トラックバック

TB*URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

『ジュリー&ジュリア』 2人の対立は解消できるか?

 【ネタバレ注意】  映画化に当たって、原作と原作者を批判的に取り上げるとは、ノーラ・エフロン監督も難題に挑んだものである。  し...

映画のブログ 2010年10月13日(Wed) 01:29

ジュリー&ジュリア

妹が試写会で観て来て 「観てみて」というので観ました。 妹はブログ「あまいヒトトキ 」にも記事を書いてました。 たぶん、妹が推さなかったら観なかったと思う映画です。f(^^;) 1949年、アメリカ人のジュリア・チャイルドは、 外交官の夫・ポールの転勤でパ?...

映画、言いたい放題! 2010年09月04日(Sat) 00:41

「ジュリー&ジュリア」(JULIE&JULIA)

「恋人たちの予感」(脚本)、「めぐり逢えたら」「ユー・ガット・メール」の3部作で知られる米国女流監督、ノーラ・エフロン(1941年~)がメガホンを執ったグルメを題材にしたヒューマン・ドラマ「ジュリー&ジュリア」(2009年、米、123分、製作・脚本=N...

シネマ・ワンダーランド 2010年08月11日(Wed) 04:15

スプーン料理

「ジュリー&ジュリア」 「曲がれ!スプーン」 

Akira's VOICE 2010年05月28日(Fri) 11:00

『ジュリー&ジュリア』

ずっと観よう、観ようと思っていたのに時間があわずに観られなかった『ジュリー&ジュリア』。 新宿武蔵野館での最終上映日だったと思われる2/4にやっとのことで観てきましたー。 料理とブログを題材にしている映画、とっても興味深い感じで観られました。 *********...

cinema!cinema! ミーハー映画・DVDレビュー 2010年02月17日(Wed) 00:35

映画:ジュリー&ジュリア JULIE & JULIA ベスト10入りも止むない...なぜかと言えば。

飛行機内でみた映画その2、ジュリー&ジュリア JULIE & JULIAです。 (遊びではあるが)年末の2009年映画ベスト10で、この作品が最後にランクインした。 それには「明確」な理由がある。 もちろん作品自体のテーマともいえる、「人生」、特に「夫婦」の有り様?...

日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~ 2010年01月24日(Sun) 20:11

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。