猫の毛玉 映画館

映画感想文を体内で丸めて吐き出す。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

ザ・クレイジーズ 【恐怖感 狂った世界に 狂わせる】

tag ホラー パニック サスペンス 動画付き

『ザ・クレイジーズ』 THE CRAZIES
1973年・アメリカ
ジョージ・A・ロメロ監督のウイルス・パニック映画。

 やばい!さすがに更新ペースが遅すぎて感想文が溜まりに溜まってきた!ちょっと頑張って書いちゃわないと!って、今回のこの映画はですね、渋谷シアターNで1/16~2/12までレイトショー限定で上映しとりました。ごめんなさい、もう明日で上映終了!もっと早く書くつもりだったのに!

 そんなわけでロメロですよ。古い映画なので映画館で観るにはちょっとサウンドが不快。しょぼいんじゃない。不快なのだ。特に高音が割れてくぐもるのが。だから、レンタルで観た方が良いかもしれないよ。あれば。これがさ、amazon見てみたらば凄いプレミアついちゃってるのね。DVD新品が18,000円台とか。中古が今1点安いのある、5,610円。買い…なのか?と思ったら、amazonで扱ってない5040円2枚組DVDがあるよ!

 映画自体は、さすがでした。『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』風で、あれよりもっと町を動き回る主人公達が見る凄惨な光景が狂っている。これは名作なので、ホラー好きな皆さんはどうぞ一度観てくださいな。
crazies_210.jpgザ・クレイジーズ [DVD]
ウィル・マクミラン
ハロルド・W・ジョーンズ

コトノハ


"Have faith!"
(信じるんだ!)

 顕微鏡をのぞく博士の言葉。軍が開発したウイルス―トリクシーに対するアンチ・ウイルスを作ろうと必死で自己免疫を探す博士。顕微鏡の中に何を見たのか。博士の心を壊したのは、ウイルスなのか、絶望なのか。

どんな映画?
 ロメロといえばゾンビ、ではある。新作『サバイバル・オブ・ザ・デッド』も2010年6月日本公開予定だし。ていうか、サバイバル・オブ・ザ・デッドって題名面白過ぎ。死者がサバイブするのん?死者の生存競争、みたいな。皮肉っぽくて、本編に対する期待が高まる!

 そんな中、本作はウイルス・パニック。『アウトブレイク』的なサスペンス・ホラーです。でも、ゾンビ発生が人間性崩壊のほんのきっかけに過ぎないのと同じで、本作もウイルス発生はきっかけに過ぎません。やっぱりテーマは同じなのです。

 謎のウイルス―トリクシーが飛行機事故の際に町の水に混入したことで感染者が現れる。その異常行動は狂気としか言いようがなく、治療法も予防法も不明。そして町に軍がやってきて、住民を支配する。感染者は隔離し、他の住民は皆一カ所に集めて管理。

 主人公グループはそんな軍の支配から逃れて町を脱出しようと移動する。彼らが見たものは、白い防護服の軍が抵抗する住民を皆殺しにする光景だった。抵抗している住民は感染者なのかどうかわからない。けれど凶暴化した者や狂ったような行動を示す者は即座に感染者として殺される。

 もうね。感染者かどうかとか関係ないわけですよ。感染してなくても、この異常事態への恐怖感で心の箍がはずれちゃって狂気が顔をのぞかせる。恐怖ゆえか、ウイルスのせいなのか。それは本人もわからない。そしてどんどん広がって、狂気が狂気を呼び、人間性が崩壊していく。

 自らの体に火を放つ人や娘に性的な意味で襲いかかる人、様々な異常行動が描かれる。主人公デヴィッドの友人であるクランクは、元々持っていたデヴィッドへの劣等感と嫉妬が刺激され、暴力的になる。が、それはウイルスのせいなのか、極限状態のせいなのか判然としない。

 考えてみれば戦争も同じこと。戦争という環境に置かれ、闘争本能を刺激され、権力に従うならば、殺し合うしかない。キューブリックの『フルメタル・ジャケット』にも通じるものがある。

 それにしても映画中、虫の飛ぶような微かなブーン音が絶えず鳴っていて、それだけでも不安定な気持ちにさせられた。人間が元々持っている凶暴性、疑心暗鬼、不安、失った愛への執念、嫉妬…そういった醜い側面はひょんなきっかけで表に出て、状況によって更にエスカレートすることもある。それでも、人を守りたい気持ちや信じたい気持ちの為に生きていける。

とはいえ、最終的には命運は権力者に握られている哀しさ。そんなとこも戦争に通じるね。

《自分メモ》
・最後尾をほうきで掃く女性に笑った。
・モニターに映る大統領の後ろ姿はロメロ本人。
・慌てて大佐に会おうとするときの博士の動きがジャック・ブラックぽくて笑った。
にほんブログ村 映画ブログへ

 この映画のリメイク作"The Crazies"(ブレック・アイズナー監督)が、アメリカで2010年2/26公開!わぁお!もうすぐだ!主演は『パーフェクト・ゲッタウェイ』でイカレた感じの男ニックを好演したティモシー・オリファントと、『サロゲート』で大活躍したラダ・ミッチェル。日本公開は未定。シアターNさん、お願いします!
※追記:2010/11/13~日本公開決定!

"The Crazies"リメイク版予告編


毛玉内関連記事:

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。