猫の毛玉 映画館

映画感想文を体内で丸めて吐き出す。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

ローラーガールズ・ダイアリー 【二度とない この青春は 譲れない】

tag 青春 スポーツ コメディ ヒューマン

『ローラーガールズ・ダイアリー』 WHIP IT
2009年・アメリカ
元ローラーダービー選手ショーナ・クロスの小説をドリュー・バリモアが映画化。

 凄いよ!初監督でこんな完璧な映画作っちゃって大丈夫だろうか?と妙な心配をしちゃうくらい。さすがに子供の頃から映画界にいるだけあって、映画的喜びが詰まったエンタテイメントになってる!軸のぶれない描き方、間の取り方、コメディ・センス、脇のキャラの作り込みも素晴らしい。丁寧なエピソードの積み重ね、それが結集する終盤の試合の高揚感に夢中になった!

 原題"WHIP IT"は馬に鞭打って速度をあげるイメージの、ローラー・ダービーの技Whipから。チームメイトがジャマー(得点を入れる選手で交代制。ヘルメットに星のマークを付ける)の腕や手を掴んで勢いを付け前に送り出すことで劇的に加速する。なるほど、仲間達に後押しされて前進するってのはこの映画に相応しい題名。ダービーだけでなく、人生は周りの友人家族に支えられ後押しされて前に進めるのだから。Whipには励ますとか元気づけるって意味もあるよ。

 原作者ショーナ・クロスは元ロサンジェルス・ダービー・ドールズ(バービードール=バービー人形みたい!)の選手で、ダービーネームはマギー・メイヘム。映画の中でもチームリーダーがこの名前ですよ。メイヘムMayhemは乱暴者、暴力の意味。元ネタはロッド・スチュワートの曲“マギー・メイ”と思われる。

 17歳の少女の青春とアイデンティティ確立、家族への理解、ある喪失。と言うと、どうもこないだ観た英国文系少女の苦い青春を描いた『17歳の肖像』とイメージが重なる。併せて観るとそれぞれ、米国と英国、現代と60年代初頭、体育会系と文系、ピュアとスノッブ、等身大と背伸び…そんな違いがあって面白い。私はこの『ローラーガールズ・ダイアリー』の方が好き!
ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]ローラーガールズ・ダイアリー [DVD]
ドリュー・バリモア
エレン・ペイジ

コトノハ


"You could be a mascot."
(マスコットになれば)

 アシュリー・シンプソンみたいなダービーネームのスマッシュリー・シンプソン(ドリュー・バリモア)が主人公ブリス(エレン・ペイジ)に言う台詞。スマッシュは痛恨の一撃、つまりこの人当たり屋担当。予告編で使われてたんだけど、これが思ってたのと違う流れでの発言だったので、なんだかグッときた!

ちなみにブリスのダービーネームはベイブ・ルースレス(Babe Ruthless)。ご存じ野球のベイブ・ルースとルースレス(無慈悲)をかけた名前。こういう言葉遊びが随所に見られるのも面白さの一つ!

どんな映画?
 これぞ映画!という王道作品。丁寧な作り込みと、終盤の試合での高揚感、ラストでそれぞれの道を歩いて行く親友同士を前向きだけど少し感傷的に匂わせるあたりも素敵です。いや、本当映画はこうでないと!ってな極上エンタテインメント。

 17歳、思春期の少女ブリスは母親(マーシャ・ゲイ・ハーデン)の執念に付き合ってビューティー・コンテスト出場の日々。ブリスも父親(ダニエル・スターン)もビューティー・コンテストに意味を見いだせないが、母が良かれと思ってやっていることに抵抗できないでいた。そんな折り、ブリスが出会うのはタフでクールでハードなスポーツ―ローラー・ダービー(ローラーゲーム)!

 主人公の入るチーム名Hurl Scoutsはガール・スカウトに似た響きだけど意味はぶん投げ隊。男性コーチ(アンドリュー・ウィルソン)はいるけれど、誰も彼の言うことなんか聞きやしない。荒くれ者の女性たちに混じって、ブリスは自分に得意なことを見つけ、生きる喜びを掴み始める。

 脇キャラ達が控えめながらしっかりと彼らの人生を感じさせるあたりが巧いな、と思います!親友のパッシュ(アリア・ショウカット)がまた良い味で、一人捕まってしまうシーンで唇を震わせる表情は真に迫ってハッとした!チームリーダー、マギー・メイヘム(クリステン・ウィグ)も彼女自身の人生をそっとのぞかせて陰影のあるキャラクターが素敵だった。ライバルのアイアン・メイヴィン(ジュリエット・ルイス)は最高のヒール!そのダービーネームはアイアン・メイデン(鋼鉄の処女という中世の拷問具、またはメタルバンド)のもじり。

 とにかく女性たちが元気でイキイキ魅力的!すべての女性を勇気づける、そんな映画。それに比べてどこか弱々しい男たちだけど、なかなかどうして頼りになる。特にコーチとお父さんの素敵さは、自分のチームや自分の娘に誇りをもてるようになってからピカピカと輝く!前庭に誇らしげに“ベイブ・ルースレス22”の立て札を掲げる父さんの笑顔はあたたかい。

 たくさん悩んで、たくさん傷ついて、たくさん楽しんで、前へ前へと生きてく感じが爽快!少女の頃はなかなか母親と折りあえないものだけど、時間が経てば理解できてしまうもの。価値観が違っても家族だし、進む道が違っても親友は親友だし、チームメイトと共に戦う気持ちよさも、心に火がつくライバルも全部全部大事な宝物。
にほんブログ村 映画ブログへ
関連作品のようなもの
Whip It原作小説。英文ちょうど256㌻。
Whip It
Shauna Cross
スラップ・ショット【ユニバーサル・セレクション1500円キャンペーン/2009年第4弾:初回生産限定】 [DVD]万年最下位のホッケーチーム。ちょっと似てる映画。
スラップ・ショット [DVD]
ポール・ニューマン; リンゼイ・クローズ
スター・ウォーズ 新たなる希望(エピソードIV) (リミテッド・エディション2枚組) [DVD]ダービーネームがプリンセス・スレイヤー(レイア姫と殺し屋)、ジャバ・ザ・スラット(ジャバ・ザ・ハットとふしだら女)と言葉遊びに。
スター・ウォーズ 新たなる希望(エピソードIV) [DVD]
マーク・ハミル; ハリソン・フォード
7-The Best Of Stryper-80年代の美メロ・メタルバンド、ストライパーのTシャツが結構なキーアイテム!
7-The Best Of Stryper-
Stryper

毛玉内関連記事:

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。