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抱擁のかけら 【過ぎし日々 煌めく欠片の 痛み抱き】

tag ヒューマン 恋愛映画

『抱擁のかけら』 LOS ABRAZOS ROTOS / 英題:BROKEN EMBRACES
2009年・スペイン
ペドロ・アルモドバル監督の描く男の喪失と再生。

 この映画観たの、2/24だった。この春5月まで全国を順次ロードショーしてたので、まだ記憶に新しい方々もいらっさることと思います。DVDが7/7発売なので、そろそろ感想を書いておこう!良い映画です!

 原題は“壊れた抱擁”、英題も同様。そして邦題は良い仕事してます!こういう素敵な語感で、映画内容にも合っていてって邦題がもっと増えますように~。『ぼくのエリ 200歳の少女』とか本当勘弁してください!

 美し過ぎる女、と映画の中で評されるペネロペ・クルスが富豪の愛人で女優志望の女レナを演じる。ペネロペは本当に素晴らしい美貌と演技で魅せてくれる!

 事故で盲目となった映画監督マテオ・ブランコ(ルイス・オマール)の新しい自分はハリー・ケインて名前。何となくハリケーン(hurricane)と語感が似ている。嵐の後のガタガタに壊された風景みたいな気持ちだったのかなあ?そんなハリーが過去を知り、受け止め、再生する人生のお話。しみじみ哀しく美しい愛と秘密と真実。
抱擁のかけら [DVD]抱擁のかけら [DVD]
ペネロペ・クルス
ルイス・オマール

どんな映画?


 アルモドバル監督といえば、どこか病的な人物や変人のちょっとエグイ物語なイメージ。でも本作はそんなエグさがほとんどない。主人公ハリー/マテオやその恋人レナ、ハリーの面倒を見てくれる女性ジュディットなど中心となる人物達は、陰や秘密はあれどエキセントリックさはない。ただ、重要な脇役である富豪エルネスト(ホセ・ルイス・ゴメス)とその息子ライ・Xはかなりエグイキャラクター。

 映画監督マテオは交通事故にあって視力と愛する女性を同時に失った。絶望にハリー・ケインと名を変え、脚本家として暮らす日々。事故から早14年が過ぎ、ハリーの過去が追いかけてくる。というわけで、恋人レナ(ペネロペ・クルス)は映画の中では既に亡い人。

 ハリーのアパートに訪ねてきて仕事を依頼する男の名ライ・X(Ray X)はX-ray、つまりレントゲンなんかのX線。彼の存在によって過去が見えてくる。そしてハリーは過去の真実と向き合い、もう一度生きる希望を胸に灯す…って話。

 レナが富豪エルネストの愛人となる経緯、マテオと恋仲になり富豪の元を去ろうとする経緯を観ると。富豪が可哀想じゃないか!とも思う。レナの恩知らずっぷりにちょっとひく。いや富豪は富豪で酷いこともしてるんだけどさ、確かに。富豪憎しのレナと、ひたすらレナを愛するマテオと、レナに執着する富豪。このラヴ・トライアングルがもつれにもつれる辺りは滑稽でもある(特に富豪の行動)。

 妙な笑いもあるけれど、全体としては哀しく美しい映画。幸せだった頃の2人の、愛に満ちた最後のキスに泣ける。それぞれの思い、思惑、邪推、秘密が交錯し、起こってしまった悲劇。でもそこから生まれるものも、確かにある。取り戻せない過去を整理して、新しく未来を築くための第一歩。

 レナとマテオの思い出の写真は、エルネストの嫉妬によってすべてモザイク状に破かれてしまったけれど。ハリー(マテオ)はその愛の記憶のカケラを大事にとっておいてある。目が見えないので写真の体を為していなくても良いのだ。そこに確かに映っていた2人の愛を身近に感じていたいだけだから。
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