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インセプション 【夢の奥 愛の行く末 手放して】

tag SF サスペンス アクション ヒューマン ミステリ 動画付き

『インセプション』 Inception
2010年・アメリカ=イギリス
クリストファー・ノーラン脚本・監督によるミステリ・サスペンス。

 この映画を観てからどうにも感想を書けずにいました。まとまらない。何をどう書いて良いかわからない。とにかくこの“夢の共有”の世界観が完成されていて凄い!そういう意味で『マトリックス』に並ぶ世界観映画かな、と。あと佐々木淳子のSF漫画『ダークグリーン』が好きならハマルかも。夢の共有とか、潜在意識の具象化とか、意識の植え付けとか似てる。

 設定やディテールにこだわった、言ってみれば監督の自己満足映画なんだけど。美しくダイナミックな映像と、絆や愛を描いたストーリー、印象的な音楽でエンタメ性も充分にある。ただエンタメとしては『ダークナイト』の方が上かなって思う。あれはジョーカーが良いヌケになっていて、シリアスさとのバランスが取れていたから。『インセプション』にはほとんどヌケがないので緊張感が持続して疲れてしまう。まあ、それだけ没頭できる映画だってことだけど。難しいことは全然なくて、ストーリーはちゃんと説明もあるしわかりやすく作られているので安心してね。

 タイトルのインセプションとは“植え付け”の意味(追記:元々の単語的意味は“発端、原点”だけど、映画中では別の含みを持たせている)。映画の中で軸になる事柄。それでいて、映画それ自体が私達観客に対するインセプションとなっている。詳しくは書かないよ!私はこの映画をずっと楽しみにしていて、できるだけ情報をシャットアウトしてきたし、前情報が少なければ少ないほど面白いと思うから。だからここから先は、観た人だけに読んで欲しい。

2010/8/12追記:思ったけど、ノーラン作品とシェイクスピア文学は似てる。雰囲気もだけど。大衆娯楽として作っているのに小難しく捉えられがちなとこもソックリ。
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レオナルド・ディカプリオ
渡辺謙

コトノハ


"Do you want to become an old man, filled with regret?"
(後悔に満たされた老人になりたいか?)

 映画中、何度か似たような台詞がある。この映画の大きなテーマの一つは“後悔”だろう。目覚ましの音楽として使われるのがエディット・ピアフの『水に流して』(“Non, Je Ne Regrette Rien”=いいえ、私は何も後悔しない)であることもそれを示している。この歌はエンド・クレジットでも流れるし、繰り返し流れるテーマ曲にも同じ音が使われている(後ほど詳述)。

 主人公コブ(レオナルド・ディカプリオ)は過去に囚われ、後悔に満たされたまま生きている。この映画はコブが過去と決別し“水に流して”再び残された人生を生きようとするまでの話。そしてその心の旅路は、スキームのターゲットであるフィッシャーJR.(キリアン・マーフィー)の夢の旅路と奇妙にシンクロする。

どんな映画?
映画、観たよね?観てから読んでね、本当。
※キャラクター・ポスター7枚

(肩書き:the architect 建築家、the forger 偽造者、the point man 先兵、the shade 影、幽霊、the tourist 観光客、the mark 標的、the extractor 引出す人)

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 夢を共有するマシンというSF的ガジェットが前提として存在するけど、この仕組みについての説明はない。夢の共有といえば“映画”も一つの夢の世界を共有するメディアかな、と。つまり、映画館に座ったとき、私達はあのマシンに繋がれてるのと同じ。それが証拠にエンドロールにはウェイク・アップ・ソングであるピアフの『水に流して』が流れるのだ。さあ起きなさい、あなたの現実に戻りなさいと。

 そういう意味ではこの映画は“映画製作”を描いたものとも考えられる。ちょうどフェリーニの『8 1/2』のように、『NINE』のように。監督コブとそのチームで一つの映画を作っているよ、と。観客役は勿論ターゲットのフィッシャーJR.さんね。

標的:キリアン・マーフィーは『バットマン』ではスケアクロウ役でした。素敵!
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 さて。後悔がテーマと先ほど書きましたが、コブとフィッシャーJR.は二人とも死者との和解を目指しているわけですね。JR.は父に認めて貰えなかったことを強く悔い、またそんな父の冷たさを許せないでいる。コブは妻を死に追いやったことを悔いて、罪悪感から逃げられないでいる。死者との和解とは、自分の感情と折り合いを付けること(対象はもうこの世に存在しないのだから)。それには他者の助けが必要なこともあるよね。他者のあらゆる些細な干渉を受けて、自分の感情も揺れ動くわけだし。後悔の深みから抜け出て、ポジティブな方に人生を繋ぐ、そんな物語なんだと思った。

 で、話のメインとなっているのは実はフィッシャーJR.にアイデアを植え付けることではない。それはたぶんマクガフィンなんだ。話を転がすための方便。主軸はコブの後悔からの脱却で、新しい人生をスタートさせること。それが全ての中心。だから、彼以外の人物描写がとても薄いのも納得なのだ。

影:コティヤールは『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でピアフを演じた。
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 コブの妻モル(マリオン・コティヤール)は、コブの罪悪感の具象化。モル(Mal)とはフランス語等で邪悪、悪い意味の言葉(ラテン語のmalaも)。英語でも接頭語としてmalがつくと悪い意味になる。maladapt(mal + adapt)は不適応、malevolenceは悪意など。モルと言えば悪いイメージなわけだ。いやあ、エレベーターで去っていくコブとアリアドネ(エレン・ペイジ)を見上げる表情の恐ろしいこと恐ろしいこと!物の怪の類か!でも最後は哀しいな。

建築家:ペイジは『ローラーガールズ・ダイアリー』が素晴らしかった!
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 ちなみにアリアドネという名前はギリシャ神話のテーセウスを助けるクレタ島の王女の名前。ミノタウロスを閉じ込めた迷宮に入るテーセウスに糸玉を持たせた人。つまり迷路の案内人としての役割で、映画でもまさにそういう役回りでした。アリアドネが弱冠ウザイと思ってしまったのだけど、それは彼女が分析医みたいにふるまうからなんだよなあ。コブが過去に囚われた心の迷路から脱する手助けをする、という心理的な迷路の案内人でもあるのだろう。

 調合師ユスフの地下室でドリームマシンに繋がれた人々を見て、「夢を観に来てるんじゃない。彼らにとっては夢が現実になっているんだ」って言われるシーンも印象深かった。まるで麻薬のように、夢の世界に耽る人々。このシーンがあるから、ラスト・シーンの解釈を迷わせる。

※オマケ①:前章をアメコミ16ページで⇒インセプション・コミック
(追記:日本語版が出た!⇒インセプション コボル社の陰謀)フラッシュ版とPDF版あります。
※オマケ②:特別映像―1:11~1:16あたりの巨大装置で無重力バトル・シーンを撮影したのらしい。1分間に8回転するんだって。

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ラストの解釈
 この映画のラストシーン、いや映画全体の解釈が人によってかなり違うモノとなるのも絶妙!ラスト、コマは少しよろめいたかに見えるが、回り続ける。これはまだ夢の中なのか、それともコマはあの後倒れるのか。映画全体で考えると、どっちだって良いような事柄なんだけど、観客をえー?と言わせゾクっとさせる巧いラストでした。

 私は最初、リンボ(あの世と現世の狭間の世界のこと/字幕では虚空)落ちしたまま植物状態になって観ている夢なのかな、と思いました。いろんな解釈があって良い懐の深い映画(わけがわからない、とも言う)なので、正解はないんでしょう。けど、あれこれ考えてみよう!

Inception_Infographic_by_dehahs.jpg まずは素敵なグラフィックのご紹介!映画中のタイムライン・夢の階層・キックを図解したもので、内容はともかく、カッコイイ!左の画像をクリックするとオリジナルのサイトに飛びます(注:製作側の公式設定ではなく、一般のファンが作ったものです)。そこで画像をクリックすれば大きい画像になって、詳細まで読めるよ。

 第4階層がコブの夢ってなってるけど、あれは恐らくリンボだよね。以前リンボ暮らししてたコブがいるからコブの夢の残骸があるだけで。じゃないと、第3階層でドリームマシンに繋がっていないJR.が第4階層に現れるわけがない。リンボに落ちて(夢時間的に)長く経つと、それが現実と思い込むので抜けだせないって言ってたから、リンボで殺さねばJR.は現実に戻れないって話だよね?

 リンボの設定についていまいち理解できてないよ、私。リンボで死ぬと一つ上の階層に戻るの?その階層で死んでたらリンボに戻るの?だとしたら最後はなんで一気に現実に?それとも見せなかっただけで、実際には一つ一つ階層を浮上してたの?バンが水に沈んでたけど、あれ死んでるよね…?あ、でも夢の中で死ねば目覚めるんだっけ。薬の効き目が切れれば、死んでも良いんだ。でも薬は10時間(第一階層時間で1週間)て言ってなかったっけ?どう見ても第一階層で1日程度しか経ってないよね。あ、キックがあれば目覚めるのか。…ちょっとワタシわかりませーん。

先兵:ジョセフ・ゴードン=レヴィットかっこいい!『(500)日のサマー』のトムです。どこかキアヌっぽい。
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 まあいいや。ラストだ、ラスト。気になるのは、アメリカの空港にコブを迎えに来ているのが教授(マイケル・ケイン)なこと。教授はモルの父、コブの恩師であり義父。子供達と一緒に暮らしてるのは教授の妻(モルの母)。教授はパリの学校で教えてるんでしょう?なんでソコにいるのか?週末で帰宅したのか、それとも夢だからなのか…?どっちともとれる!巧い!でもどっちかと言えば違和感が残る。だから私は最初、リンボ落ちしたんだと思ったの。

 判断の手掛かりはコマなのよね。でも待って。コマはモルのトーテムであり、コブにとってのトーテムは子供達の顔を見ることなんじゃないか、と思う。何度繰り返しても顔を見ることができない、現実に彼らの元に帰るまでは。コブはそう言っている。だから、ラストでコマの行方を見守る必要はなかったのかもしれない。子供達の顔を見られたら、それ即ち現実。(子供達はコブの記憶の中の彼らより少し成長しているし)

 または、モルが正しくてコブはまだリビングルームで寝たまま夢の中にいるのか。この説だと、映画で起こったことの全てが夢になってしまうけど。だって、モルが身投げするシーンが現実離れしてるでしょ?なぜ、ホテルの部屋の向かいのビルにいたのか?コブが簡単に犯人にされてしまったのか?警察の現場検証で向かいのビルから落ちたことは判りそうなものなのに。

 いろんな解釈が成り立ってしまう、凄い映画だね。しかもどれも決め手に欠ける。

偽造者:トム・ハーディーは今度マクG監督のロマコメ・アクション"This means war"に出るって。クリス・パインと。
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 そもそも夢と現実を分けるものは何なのか。この現実が誰かの夢でないと言い切れるか。この世界はロード・ダンセイニ言うところのマーナ・ユード・スーシャーイの夢かもしれない。世界は神の見る夢、という概念は昔からあるし、形而上学的・哲学的なテーマ。夢の中で死ぬと目覚める、という設定も、私達は死と共に目覚めて次の世界に行く、と考えられる。夢の中ではその夢こそ現実に感じられるのだから、この現実だってそうかもしれない。

 そういう意味ではラストにコマがどんな動きをしようが、自分が現実と信じられたその場所が現実、ということで良いんじゃないか。

 夢では無意識の具象化がたくさん出てくるが、私達のこの現実でも主観的には無意識の具象化を見ているのと変わりはない。要するに、自分の気分で見え方は違うし、見たいと欲するように世の中を見ているのだ。例えば、飼い猫がイヤそうな表情をしているように見えるとき、それはあなたがそう見たいからそう見えるのだ。

 そんなこんなで結論は出ないけれど、ひとつ面白い説を見つけた。IMdb(映画データサイト)のどこかで読んだのだけど、コブは夢の中でだけ結婚指輪をしているというもの。ラストはしていないのだそうだ。うわあ!もう一回観るときはそこに注意して観てみたい!これはいかにも、ありそうな手掛かりじゃないか。

 最後にジョーク・ビデオを貼るよ!英語わかんなくても問題ないからとにかく観て!私もしまいにゃ「おお~!おぉ?」って一緒に歓声をあげてしまった。面白いなこれ!

『インセプション』ラストシーンの続き

大きい画面はコチラ⇒CollegeHumor.com
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エディット・ピアフの『水に流して』について
 “Non, Je Ne Regrette Rien”(私は何も後悔しない)が目覚まし音楽として使われ、エンドロールでも流れ、繰り返し流れるテーマ曲にもなっている。この曲の意味は?

いいえ、私は何も後悔しない
良いことも悪いことも何もかもどうでもいい
過去は清算した
過去はもうどうでもいい
楽しかった辛かった全ての過去は火を付けて焼いた
過去の喜びも苦しみももうどうでもいい
永遠に精算して、私はゼロから始める
人生は今、あなたと共に始まる


大体こんな歌詞です。過去を清算して、これからの人生をゼロから生きる。映画のラストシーンはまさにこの曲の通りですね!コブは後悔を捨てて、子供達と共に生きていくのです。

 ん?テーマ曲になっているって?そう、まずはこの動画を見てください。

Inception Music Comparison


 ピアフの曲のスロー再生と、映画のテーマ曲が合致する。映画中の設定では、夢が深くなれば時間の密度が濃くなるってことでした。この、階層による時間経過の違いが映画をとても面白くしていた。じゃあテーマ曲がスロー再生ってことは、上の階層で流れている音楽を私達は深い階層で聞いているってことか。私達は深い夢の中から、上の階層を観ているのか?映画を観ることが、夢見状態ってことなのかな、やっぱり。

テーマ曲の作曲者ハンス・ジマーも『水に流して』とのこの類似を認めてます。それどころか「気づくの遅かったね」ってノリですよ。ただし、単に曲そのものをスロー再生したのではなく、2つの音を抽出してそれをスローにしたのだという。
ハンス・ジマー電話インタビュー記事⇒Hans Zimmer Extracts the Secrets of the ‘Inception’ Score
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コメント


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折々に拝読させて頂いております。

トッピング | URL | 2010年08月09日(Mon)19:23 [EDIT]


この作品についても、一度の観賞で、これだけの評を物する技量に感服です。m(__)m

恥ずかしながら、『時と神々の物語』という作品の存在すら知らなかったので、ジブンは、“多層構造の夢”というモチーフから、ダンテの 『神曲』 とダブらせて観ていたように思います。^^;

>アリアドネが弱冠ウザイと思ってしまったのだけど、…
アハハ、同感でした。^^
最初、若年層の観客に対するオマケ・キャラように思いましたが、『神曲』 が先ず頭にあったので、唐突に登場した女子大生の “アリアドネ” という名前を聞いた時に、「このコは “ベアトリーチェ” の役割りなんだ…」と思い、最後までその思い込みを引きずって観終わりました。(^^ゞ

帰ってから、ちょこっとネットを徘徊してみると、アラン・レネの 『去年マリエンバートで』 との類似も指摘されているようですね。

>コマはモルのトーテムであり、コブにとってのトーテムは子供達の顔を見ること…
ジブンも、観終わってモヤモヤしたものを抱えながらシートを立ったのですが、後日、毛玉さんのこの指摘を読んで、思わず膝を打ちました。(^^)/
「そうか!コブが、ようやく子供達の顔を見ることができた階層は、リンボ(煉獄)たったんだっ!?」 と...。
だとすれば、モルのトーテムであるコマが回っていようが、止まっていようが、関係無くて、煉獄で“贖罪”が済んだコブは、やがて上層(現実)に浮かび上がれるってオチなんだ、と勝手に解釈して、この件については勝手にスッキリさせました。(~_~;)

>コブは夢の中でだけ結婚指輪をしている
“ラストシーンので子どもたちの衣装は、その前までとは別のもの” という指摘もあるようですね。(^^)

>言ってみれば監督の自己満足映画なんだけど。
これにも、まったく同感です。(~o~)
ノーラン作品は、エンタメの体をとりながら、観客に考えさせ過ぎる…。

本題とは離れて、マリオン・コティヤール 大好きです。ヽ(^o^)丿
何でこんなに好きなんだろって考えてみたら、男女を含めた全アスリートの中で一番好きな、女子棒高跳の エレーナ・イシンバエワ に似ているからでした。
特に、あの暖か味のあるゴージャスな笑顔が。
それで観に行ったようなもんなんですが...。(^^♪

>トッピングさま。

P | URL | 2010年08月10日(Tue)20:12 [EDIT]

人によって全然違う解釈が成り立って面白いですね。

私は神曲!とは思わなかったです。ノーランはキリスト教的価値観とは離れたところにいるような気がするので。でも多いですよね、神曲を想起する方は。リンボって言葉が出てくることも大きいのかしら。リンボは宙ぶらりん状態を表すのに割とカジュアルに使われる言葉だと思うのですがどうでしょう。

でも神曲やギリシャ神話や仏教や様々なイメージが浮かぶ作品で、そこがまた面白いですよね!

『時と神々の物語』は世界を夢見る神の傍らに鼓手がいて、鼓手が太鼓を叩くのを止めたとき神は目覚めて世界は終わるとなっています。ちょっとイメージが似てるなあ、と。あと物語にはチェスのイメージが良く出てきて、これが映画の標的JR.の名前ロバート・フィッシャー(チェスの名手ボビー・フィッシャー)と結びつくように思いました。こじつけかも!

『去年マリエンバートで』は『藪の中』インスパイアドですよね。記憶の植え付けってとこは同じかもしれないけど、そういうアイディア自体はそんなに特別なことじゃないような…。

私はラストシーンがコブにとっての現実だと結論してます。ので、トッピングさんとは違う解釈ですね~。
それが本当の現実なのか夢なのかは問題じゃない、後悔から脱却して生きていくしかないんだ、と。
ノーランが着想を得たボルヘスの短編『円環の廃墟』を読んでも、夢の産物なのかリアルな存在なのかは死ぬときまでわからない…ような感じでした。まあ、どういう受け取り方もできますよね、これ!

ラストシーンの子供達の衣装については、衣装担当が公言してるのを読みました。ハッキリ違う衣装だと。でもそれが現実である根拠にはならないんですよね。

コティヤールといえば『世界でいちばん不運で幸せな私』の不思議ちゃんが印象深いです。個性的な美人ですよね~。雰囲気があって。

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LOVE Cinemas 調布 2010年07月31日(Sat) 23:32

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