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メッセージ そして、愛が残る 【避けられぬ その瞬間まで 何思う】

tag ヒューマン ファンタジー

『メッセージ そして、愛が残る』 Et après /英題:AFTERWARDS
2008年・ドイツ=フランス=カナダ
ギヨーム・ミュッソのフランス・ベストセラー小説を映画化。

 フランスでベストセラーとなった同名小説を映画化したものだけど、使用言語はほぼ英語。舞台がアメリカだからね。たまに主人公とその元妻がフランス語を話す程度なので、フランス映画って雰囲気はないよ!話のテンポもフランス映画っぽくないよ!だからフランス映画が苦手なみんなも大丈夫!

 そして邦題が甘ったるい。原題は"それから"って夏目漱石みたいだな。"その後…、それから…、そして…"そんな意味です。邦題や予告編で、夫婦愛再建のロマンス映画なの?と思っていたけど、違ったよ!もっと大きな、スピリチュアル系、スーパーナチュラル系のしみじみヒューマン・ドラマでしたのよ!良かった!とても良かった!あ、でも夫婦愛再建ものでもあるよ、主軸じゃないけど。

 とにかくマルコヴィッチだし、映像も音楽もとても美しいし、何度も驚かされて座席でビクゥ!っとなったし、テンポも良かった。ジョン・マルコヴィッチが、人の死を前もって知ることの出来る不思議なケイ医師の役で素晴らしい演技を披露してるよ。哀しみと諦めの入り交じった表情が、瞳が、ミステリアスです。

 内容をあまり知らずに観た方がグイグイ引き込まれる展開なので、恋愛映画じゃないよってことだけ踏まえてどうぞ観てきてくださいな。
メッセージ そして、愛が残る (小学館文庫)メッセージ そして、愛が残る
(小学館文庫)
ギヨーム・ミュッソ

コトノハ


"The wonders of life is here and now."
(生きることの素晴らしさは、今ここにある)

 今、ここで、生きているそのこと自体が、何にも変えがたい素晴らしさだよ。と映画は言っているのです。えーと、確かこれはケイ医師の台詞だったかな。死を意識した者には判りきった言葉。毎日を当たり前のように生きていると、忘れがちな真実。

どんな映画?
 主演ロマン・デュリス、初の英語スピーカー役!フランス訛りの英語が優しげセクシー!そしてデュリス演じるネイサンの元に現れるケイ医師(マルコヴィッチ)も柔らかまったりボイスで相変わらずセクシー!概ねこの二人が中心となって話は進みますよ。ネイサンの別れた妻にはエヴァンジェリン・リリーさん。『ハート・ロッカー』で最後の方に出てくる奥さんやってた綺麗な人。

 オープニングは美しい田舎の風景で二人の子供達が遊んでいる姿から。もう、このオープニング・シークエンスからして凄い!急速にストーリーが動き、驚きが続く。つかみはOK過ぎてグイグイ引き込まれる!映画観ながら思わず「うわっ( ゚д゚ ;)」と何度も口に出ちゃった。

 死は突然訪れ、あっさり命を奪っていく。避け得ない、そのとき。そして、死の近い人が白い光に包まれて見えるメッセンジャー、ケイ医師の哀しみに満ちた瞳。人の死がわかっても、命を救うことは決して出来ないから。死の影の濃い映画を彩る、弦楽器やピアノのメロディも美しい。

 ケイ医師の病院に入院している、難病で死が間近い17歳の少年ジェレミー(リース・トンプソン)のエピソードがまた素晴らしかった!誕生日おめでとうのメッセージがたくさん届いたのをベッドで読む、その心理。

 ラストの余韻がまた美しく哀しい。ラストカットは、どうやら向こう側の世界。と、いうことは、娘ちゃんはこの世に残ったんだね。それだけでも救いがある。この娘が延々と描く稲妻の絵はなんだったのだろうか。原作に何か稲妻のことが書かれているのだろうか?

 メッセンジャーが失うものは、力と引換の代償というよりは、深い痛みを受け容れる諦念・覚悟のようなものかなと思う。その代償はあまりにも大きく、忘れ得ない楔となって、使命に没頭する契機となるんだ。思い返すと切ないのが、ケイ医師が義母の脚をマッサージするシーン。「(今は亡き妻の)霊が現れて手を置いていったの。キスをしてあげて。」と言う義母に、目も合わせず「しないよ」と一言返すケイ。

 あと、「自ら望んだことではない」との台詞に対し、「いや、あのとき自分で選んだのだよ」と返される。ここら辺がちょっと説明不足で、わかりにくい。けど、なんとなく、"あのとき"の神との契約みたいなものが浮かびあがる。原作には何か書いてあるのか、読みたいなと思ったよ。
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関連作品のようなもの
メッセージ そして、愛が残る (小学館文庫)原作本。フランスでベストセラー。著者はスピリチュアル系の小説ばかり書いてる。
メッセージ そして、愛が残る (小学館文庫)
ギヨーム・ミュッソ
イン・アメリカ/三つの小さな願いごと [DVD]子どもの死を乗り越えられない夫婦、といえばこの映画。
イン・アメリカ/三つの小さな願いごと [DVD]
サマンサ・モートン; パディ・コンシダイン
日蔭のふたり [DVD]あんまり関係なかった。子どもの死っていうと、この映画を思い出す。
日蔭のふたり [DVD]
ケイト・ウィンスレット; マイケル・ウィンターボトム

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